NZ旅行(3日目ー①)英語ツアー初参加〜マタマタ到着まで〜

ニュージーランド滞在3日目。ついに聖地巡礼が始まった。

 

最初に向かうロケ地は、オークランドから150kmほど南下したところにあるマタマタ。

ホビット村があるところだ。

 

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今日からは英語ツアーの連続だ。

ホビット村ツアーは日本語ツアーも出ているが、最少催行人数(2人)に到達せずに中止になるかもしれない・・・ということで、数日前に旅行会社が英語ツアーに切り替えてくれていた。

日本語ツアーの申し込みは、私しかいなかったということだ。

シェア料理に続き、またもやひとり旅の洗礼を受けてしまう。

 

英語ツアーに切り替えたはいいものの、やはり英語への不安は大きかった。

バリバリの日本教育を受けて来た私のスピーキング能力は中学生レベル。

大学受験の時に使っていたリスニングのCDは、異常に眠くなるという理由から、学生時代に睡眠導入BGMとして使っていたくらいだ。英語力には1ミリも期待できない。

しかし聞き取れなくてもツアーガイドがいる。いくら言葉が通じなくても同じ人間だ。

ガイドがホテルに迎えに来てくれて、ホテルに送り届けてくれるのだ。

あとはホビット村の中で、ガイドにひたすらついていけば問題はない。

 

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英語ツアーに参加するにあたり、旅行会社の人からアドバイスをもらっていた。

 

「英語ガイドの場合、集合時間にいない参加者は置いていかれる可能性があります。日本ではありえないことですが、ここはニュージーランドです。必ず集合時間の10分前にはロビーで迎えを待っていてください。」

 

びびった私は、20分前からロビーをウロウロしていた。

しかしガイドが早く来ることはなく、予定時刻ぴったりにやって来た。

ガイドのおじさんが私の顔を覗き込み、ペラペラ喋ってくる。

久しぶりの唐突な英語攻撃に戸惑いながらも、恐らく私の名前の確認と今日の大まかなスケジュールを話していることはわかった。

私は空気を読むジャパニーズなので、何となく理解した気になって笑顔で頷いた。

 

 

マイクロバスに案内され、すでにバスに乗っていた8名ほどの参加者にぎこちない挨拶をした。

みんな英語ペラペラそうな顔をしている。緊張が走る。

特に座る場所は指定されなかったので、控えめなジャパニーズは後ろの方の席にちょこんと座った。

その後3つくらいホテルをめぐって、参加者は全部で12人ほどになった。

これからマイクロバスは2時間以上かけてホビット村を目指す。

 

ガイド兼運転手のおじさんが、陽気に今日の日程について話し始めた。

ついに憧れのかの地を踏む喜びと英語がわからない不安感を同居させたまま硬直する私をよそに、ガイドのおじさんはより早口になっていく。

何を言っているのか完全には理解できない。しかしこれから実践することは決まっている。

目立つことを避け、周囲の行動をよく観察し、はぐれないようについていくだけだ。

 

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バスはハイウェイに突入した。

しかし止まらないガイドの話。ここで消極的なジャパニーズを悲劇が襲う。

なんとガイドが参加者一人一人の名前を呼び、会話を始めたのだ。

 

「ハーイ!マイク!君はどこから来たんだい?そうかそうかアメリカか!アメリカのどこに住んでいるんだい?あ〜バージニアね!僕はそこに行ったことあるよ。〇〇が美味しかったな〜」

みたいな話を、参加者と一対一で繰り広げていく。

めっちゃフレンドリー。でもめっちゃ日本人泣かせ。

 

 

会話はどんどん進んでいく。

残り人数が少なくなって来た。いつ話しかけれてもおかしくない。

 

「ハーイ!〇〇!」

「ヤー」

「君たちはどこから来たんだい?」

「FROM JAPAN」

 

!?!?!?!?!?!

フロムジャパン!!!!????

 

なんと日本人女性二人組がいらっしゃるではないか。

しかも英語が堪能。ガイドとめっちゃ喋ってる。いいなあ(心の声)

一抹の羨ましさを抱えていると、ついに私の番がきた。

 

「ハーイ!〇〇!」

「はーい」

「ウェアディジュカムフロム」

「じっジャパン」

 

オーウ、あなたも日本人なのね!よろしくね!と言われて会話が終了。

前の日本人女性がたくさん日本について話してくれたのだろう。

ほっとした反面、ちょっと悔しい。

 

全員が自己紹介を終えると、ガイドはニュージーランドの地形や歴史についてひたすら話していた。

目の前の風景を指して、あの山が〜とか、この川は〜みたいな話もしてくれる。

なんとなくはわかっても、ちゃんと聞き取れないのが非常に残念だ。

 

バスは途中でトイレ休憩をとった。

カフェで売っているスコーンがめちゃくちゃ美味しそうだった。

他にもマフィンやクッキーなんかも売っている。

でもすぐに食べきれないし、車内で食べていいのかも分からない。

少しお腹は空いていたけど、食事は買わずにトイレだけ済ませた。

 

 

バスに戻ると、車内にはマフィンとコーヒーを頬張る参加者でいっぱいだった。

分からないことはちゃんとガイドに聞こうと心に誓った。

 

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バスはずんずんと進み、周囲は長閑な雰囲気に変わっていった。

Google Mapで確認すると、間もなくマタマタに到着しそうである。

まだホビット村にはついていないが、すでにホビット村の原型のようなものは感じる。

 

夢にまで見た中つ国の旅が、今幕をあけた。

 

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ホビット村入口付近