NZ旅行(1日目)オークランドへ飛ぶ

成田からオークランド(北島にあるNZ最大の都市)までは、1日1本の直行便が出ている。

フライトは18時30分。

 

フライトの3時間前に着いていれば余裕だとネットに書いてあった。

しかし初めてのひとり海外にビビり気味の私は、14時には成田の地を踏んでいた。

 

予約していたWi-Fiを受け取り、ニュージーランドドルに両替。

(後述するが、ニュージーランドはほぼどこでもクレジット決済ができるので、現金は全く必要なかった)

あとは売店をウロウロして時間を潰し、ちょっとだけ仕事のメールをさばいた。

こんなギリギリまでメールしてくるなよ!と心の中で悪態をつき、これから1週間は絶対に返信しないと誓った。

 

チェックインは2時間前から行うことができる。

セルフのチェックイン機械(?)をいじり、質問に答えていく。

爆発物など持ち込み不可のものを入れていませんか?という質問に対し、なぜか「Yes」のボタンを押してしまった。

爆発物を持っていると思われ、機械でのチェックインができなくなる。

近くにいたスタッフさんに助けを求め、有人カウンターを案内してもらった。

サンキュー日本。NO危険物。

 

ていうか日本で手こずるなよ、と自分に失望する。

 

 

ニュージーランド航空のチェックインカウンターには、ヒツジとキウイ(NZの国鳥)のぬいぐるみが鎮座していた。

あまりの平和さに、昨日まで本気で仕事をしていたことが嘘のように感じる。

 

彼らの写真を撮っていいのだろうか・・・と悩んでいるとチェックインの手続きが秒速で終わった。お兄さん仕事が早い。

ああ・・・これから私は憧れのニュージーランドへ向かうのだ。

 

意気揚々と手荷物検査を通過したところで、マイレージカードの提示を忘れたことに気がついた。

 

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私が搭乗した便は、女性よりも男性の客室乗務員の方が多かった。

ジェイソン・ステイサム似のがっちりしたイケメンと、ジョセフ・ゴードン=レヴィット似のスマートなイケメンが荷物のフタを閉じていく。

 

ニュージーランド航空といえば、おもしろ機内安全ビデオが有名だ。

過去にホビットをテーマにしたものも流れていた。(多分YouTubeで見られる)

客室乗務員がエルフに扮したり、ピータージャクソン監督が出演したりする、ファンなら是が非でも見たいあのビデオだ。

今回は少年のラップ調なビデオだったが、普段ならほぼ見ない安全ビデオをついつい見てしまう。

行動経済学の応用成功例だなあなどと考えていたら、飛行機が動き出した。

 

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18時半に成田を離陸した飛行機は、10時間半ほどかけてオークランドを目指す。

到着は現地時間の朝9時。

つまり飛行機で寝ないと、深刻な寝不足を抱えたまま観光をしなければならない。

 

最近の映画を一本見たら寝ようと思った。

しかしここはニュージーランド航空ロードオブザリング三部作とホビット三部作が当たり前のようにラインナップされている。

ボヘミアンラプソディに伸ばしかけた指を引っ込め、旅の仲間をそっと押した。

 

全篇号泣必至の王の帰還に比べ、旅の仲間はわりと落ち着いて見られる。

と思っていたが、フロドがガンダルフに抱きつくところで泣いた。引いた。

現実味はないが、私は今、このホビット庄に向かっているのだ。

ホビット庄の緑が、食べ物を愛するホビットが、そしてホビットを慈しむガンダルフ尊い

 

このままのテンションで全部見たら、どう考えても明日しんどい。

初日からこれはまずいと思い、好きなシーンだけ選んで見ることにした。

ホビット庄の花火、マゴット爺さん、踊る小馬亭、アラゴルン初登場、ピピンの頭にリンゴ、風見が丘、ブルイネンに裂け谷・・・

 

要するにほぼ全部見た。

裂け谷出立直後、旅の仲間のテーマに乗せて一行が列になって丘を登ってくるあのシーンで今日イチの号泣。

インフルエンザ予防でつけていたマスクが使い物にならなくなる。

ホビット、人間、エルフ、ドワーフ、イスタリが一緒に旅をしているというその事実が尊い(2回目)。

モリアは4回見たし、アンドゥインからボロミアの死までは3回見た。

フロドがサムを助けるところも2回見てようやく解放。

 

 

二つの塔が幕を開けた。

 

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ニュージーランド航空は、機内食が美味しかった。

 

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パンとジャガイモと鶏肉がメイン。他にチーズとクラッカーも。

ニュージーランド産のワインが飲めるとのことで、ピノ・ノワールを頼んだ。機内食が終わってからも、客室乗務員がワインを注ぎ歩くという最高のサービスだった。

 

ワインを飲めば眠くなるかと思ったが、もう心は西方の彼方へ。

二つの塔を見続けた。

結局2時間くらいしか眠れなかった(ばか)。